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南界堂通信〈冬号|第25号〉

男朋友

気軽に集まることができ、表現活動もOKな魅惑スポット

堂山から目と鼻の先にある野崎町。住宅や会社、専門学校が混在するこのエリアで、
カフェ営業をメインにギャラリーとしても人気の「U-café」を営むかばちゃんに突撃インタビュー!

MASH大阪(以下M):カフェを開いて、もうどれくらいになりますか?

かば:11月で9年目に突入しました。

M:カフェを開いたきっかけは?

かば:副業としてカフェを経営したいなという漠然とした思いはあったのですが、あくまでも副業としてだったんです。

U-café

M:というと?

かば:高校生の頃、知り合いの喫茶店でアルバイトを始め、珈琲の専門店で働いたり、ワインに興味を持ち北新地のバーで働いたりしたのですが、自分は接客業が好きなんじゃないかなと意識し始めました。でも高校時代、僕はどちらかというと不真面目なタイプで、授業をさぼっては美術準備室に入り浸り、何も考えずボケーっと過ごす事が多かった。

M:高校卒業後は?

かば:昔からお菓子作りが好きだったので製菓の専門学校で一年間洋菓子作りを学びました。「自分で作ればコストダウンできてたくさん食べれる」という思いもあり、その辺りはちゃっかりしていたように思います。

M:専門学校を卒業してパティシエの道は考えなかったのですか?

かば:全く考えなかった訳ではないですが、ケーキ職人よりもやはり人と接する仕事の方が自分には向いていると思っていたので、考えた結果、お店を開こうかと…。

M:実際にお店を開いてみてどうでしたか?

かば:接客の経験はあったものの経営のノウハウはなかったので大変な事だらけでした。お店の知名度を上げる為にどうすればいいのか、いろいろ考えたりもしたのですが、簡単にメディアに売り込むような流れにはしたくなったんです。また自分自身、新たな情報を得る為に街ブラする事を大切にしています。あの居心地の良かった美術準備室のような空間にしたいと心掛けています。

M:確かに「居心地のいい場所」と言葉にするのは簡単ですけど、実際にどんな事をされてきたんですか?

かば:まずお店を作る事から始めました。お店の内装はすべて私の手作りなんです。漆喰まみれになりながら壁を塗りましたし、お店の雰囲気を作るために観葉植物もたくさん育ててます。元々植物を育てること・手入れすることも大好きだったので、趣味の延長線上で繫がっているような気がします。

M:他には?

かばタコ焼きやお鍋パーティー、夜桜を見る会、花火大会など業時間外の活動も楽しみのひとつになっています。お店のカウンターに「情報交換ノート」を置いているので、そのノートやSNSを用いて声かけをして実施しています。

M:お店がそのまま宴会場に変わるというのはなかなかの強みですね。

かば:お店をしているといろんな繋がりが出てくるんですけど、最近ではベリーダンスの先生と知り合いになったのをきっかけに、常連のお客様に声を掛け、月に一回ベリーダンス教室を開催しています。さすがにこればかりはお店では無理なので、スタジオをお借りし、スタジオ代は参加者で割り勘という、店外サークル活動になりつつありますが、まだ始まって23回ですが毎回10人前後のお客さんが参加してくれています。

M:なかなか面白い発展ですね。最近はギャラリーとして展示利用されている方も多いですね。

かば:元々近くにある専門学校の学生さんの作品を飾ったりはしていたのですが、ここ数年はゲイコミュニティでも人気のある方々の作品展やゲイウェディングを撮影した写真展、六尺展など多彩な内容の展覧会を開催しています。

M:六尺展?!

かば:そう。六尺展。この話を持ちかけられた時は「実際にどんな風になるんだろう?!」という疑問の方が大きかったのですが、主催者さんがカフェという雰囲気を壊さないように展示して下さってアンビリーバボーの展開になりました。六尺といってもデザインは様々なのでタペストリーのように飾ると何の違和感もないんです。一度開催してみれば自分の中でも雰囲気は掴めたので、今年二回目の開催に至っています。

U-café

M:という事は展覧会はほとんどが持ち込み企画という事ですか?

かば:そうですね。自分から展覧会をプロデュースしている訳ではなく、たまたまお客さんから「展覧会をしたい」という申し出を頂いて、一度やると「じゃあ私も!」と手を挙げて下さる方が続いた感じなんです。セクシュアリティにとらわれず多彩な事が出来るのもこのお店ならではかなと思います。六尺展を開催していても普通に女性のお客様もいらっしゃいますし、それで成り立っているのがこのお店の強みかなと思っています。

M:今現在の企みなどは?

かば:今は続ける事への挑戦が大切だと思っています。お店をやっているといろんな事が起こります。「次はどんな化学反応が起こるんだろう?!」そう思いながらワクワクしている自分がいます。

M:楽しいお話、ありがとうございました。

U-café店舗情報

〒530-0055 大阪市北区野崎町1-22日宝扇ビル
ツイッター ID:@kabaokabako

U-café

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