community center dista

ニュースペーパーNEWSPAPER

南界堂通信〈秋号|第32号〉

追っかけエイズ・番外編

ウィズコロナ時代を見据えた
distaの新たな取り組み

3月中旬を過ぎた頃から大阪でも新型コロナウイルスの感染拡大が懸念されるようになりました。コミュニティセンターdistaを利用する人やMASH大阪の活動に関わる人の中には、基礎疾患を抱える人も少なくなく、専門家会議の報道発表資料や政府・自治体からの外出自粛要請もふまえると、健康と安全の確保を最優先に考える必要がありました。深夜から朝までの人通りも多い堂山町、休日の外出や複数の人が集まる機会も少なくないことから、コミュニティセンターdistaは4月4日(土)から臨時休館となりました。

休館中はツイッターを中心に情報発信を行いながら、「オンラインdista」と銘打って「Zoom」や「ツイキャス」を用いた動画配信にも取り組みました。その後、5月25日(月)の緊急事態宣言解除に合わせて、5月27日(水)から開館時間短縮という形でdistaも再開、感染症拡大防止の対策を取りながら6月10日(水)以降は通常通りの開館時間で現在に至ります。

dista利用者カード
(図1)dista利用者カード

具体的に大きな変更点としては、新型コロナウイルス感染症の対策の一環として、コミュニティセンターdistaを利用するすべての人に「dista利用者カード」を発行するようになりました。(図1)大阪で新型コロナウイルス感染症が流行している中、ゲイコミュニティで団結して対策にあたることを目的に作成したものです。もし感染が分かった場合には利用者カードにある「番号」を連絡してもらいます。その際、個人を特定する事はもちろん、名前や住所、連絡先などの個人情報をお伺いする事はありません。連絡していただいた「番号」を確認し、行政・医療専門家の意見を元に濃厚接触が考えられる日時や時間帯を特定し、distaのウェブサイトを通じて、「〇月〇日〇時〜〇時にdistaの利用者の方から新型コロナウイルスに感染したとのご連絡をいただきました。該当の日時に利用された方で、感染の不安がある方は健康状態にご留意下さい」という情報を提供します。ウェブサイト上で「番号」を公表する事はありませんのでご安心下さい。

そしてdista再開と共にストップしていたいろいろなプログラムが動き始めました。

新型コロナウイルス感染症の感染拡大の予防
(図2)新型コロナウイルス感染症の感染拡大の予防を講じながら今年度は奇数月に開催予定

2ヶ月に1回のペースで開催されているHIV&梅毒の無料匿名検査会「distaでピタッとちぇっくん」もそのひとつです。5月に開催予定だった検査会は中止になりましたが、再始動するにあたり「新しい生活様式」に沿ったスタイルに見直して、誰もが安心して検査を受けてもらえるよう大阪市保健所の方々と協議を重ねた上で再開となりました。(図2)のような対策を講じながら今年度は奇数月に開催する予定です。

distaでは多種多様なイベントが開催されていますが、感染症拡大防止の観点から中止になってしまったものもあります。本誌でも度々ご紹介してきた「木曜日のオトリヨセ」。distaに集まってご飯を食べながら和気あいあいと語り合うという趣旨で開催されていたイベントも今年度内の開催を断念しました。飲食をする際にはどうしてもマスクを外す必要があり、それだけで飛沫感染のリスクが上がります。

その反面、これを機に誕生した新しいイベントもあります。動画配信型のイベント「木曜日のdistaブロードキャスト配信(通称、「木曜日のdキャス」)」がスタートしました。distaに集まって開催されるイベントは必然的に密な空間を作り出してしまいますが、この動画配信型のイベントであれば、自宅のPCやお手持ちのスマホからdistaに繋がることが出来、新型コロナウイルスの感染状況や天候に左右される事なく楽しめる仕組みになっています。ゲイコミュニティで活躍するクリエイター、distaで開催されているイベントの主催者、などのインタビュー動画を配信していく予定です。また、過去の配信映像もアーカイブとしてご覧頂くことができるので、配信日の木曜日に見逃してしまっても後からでも楽しめます。「dキャス」スタッフも手探りな状態から作り上げているので、そういった点も含めて共にお楽しみ頂ければと思います。

木曜日のdistaブロードキャスト配信(「木曜日のdキャス」)

過去の南界堂通信

2023年度
2022年度
2021年度
2020年度
2019年度
2018年度
2017年度
2016年度
2015年度
2014年度
2013年度
2012年度

過去のいくナビ

2022年度
2021年度
2020年度
2019年度
2018年度
2017年度
2016年度
2015年度
PAGE TOP