追っかけエイズ
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大阪市北区夜間検査、令和6年度イベント検査について
大阪市では平成19年に「大阪市エイズ対策基本指針」を策定しました。以降、関係団体の方々からご意見をお伺いしながら大阪市エイズ対策評価委員会にて、5年ごとに評価を行い、新しい指針を策定しています。指針においては「今後5年間でエイズ患者報告数を15%減少させる」という大目標のもと、副次目標を3つ定めており、そのうちのひとつが、年間のHIV検査受検者数を今後5年間で12,000人以上にすることです。
検査受検者数は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響を受け、令和2、3年度に大きく受検者数が減少しました。しかし、令和4年度以降は、梅毒患者の増加の影響も受け、受検者数が増加し、令和5年度は14,575人と令和8年度の最終評価年度の目標値を達成しました。
日本で初めてエイズ患者が報告された昭和61年より、大阪市では現各区保健福祉センターにおいてエイズ相談を、翌昭和62年にHIV抗体検査を開始し、現在は大阪市において毎日どこかで検査が受けられるよう、夜間・休日も含めて実施しています。中でも、北区保健福祉センターの第5金曜日夜間検査は平成30年度より開始しています。これは北エリアで夜間の常設検査体制がなかったこと、保健福祉センターで受けている受検者アンケートから夜間検査のニーズの声があったこと、MSM層のニーズに十分対応できるために北区保健福祉センターのアクセスの良いことから開始しました。令和6年度は4回実施予定のうち、既に2回実施しており、前回の8月30日は台風の心配がある中、73人の方が受検されました。
また、新型コロナウイルス感染症の流行以降、中止していたイベント検査として令和6年12月13日(金)に西成区役所にて、HIV・梅毒の即日検査を実施する予定です。これは、MASH大阪と協働しているイベント検査において、ミナミエリアの方の都合が良いという声もあったことから計画したものです。
西成区役所は、大阪メトロ四つ橋線「岸里駅」2番出口すぐ、または南海電鉄・大阪メトロ堺筋線「天下茶屋駅」より南へ300メートル行き西へ100メートル先にあり、アクセスも良く、ぜひ利用していただきたいと思います。
大阪市の外国人住民は年々増加しており、特に西成区は、大阪市内において、外国人住民人員数が生野区に次いで2番目に多い区であるため、今回のイベント検査では外国人にも来ていただきやすいように、通訳付きの検査結果の説明を予定しております。外国人、MSM、性風俗従事者の方々など、いつもの常設検査を受検したことのない新規層も多く利用されるイベント検査になればと考えています。(文・大阪市保健所)