薬食男源
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寒い季節がやってきました。体が冷えると血行不良になり、風邪などのウイルスから身を守るために重要な免疫力も下がってしまいます。この時期の冷え対策に、厚手の靴下を履いたりホッカイロを使ったり、衣類や生活環境を工夫する外側からの対策ももちろん大切ですが、内側から根本的に体を温めるということも意識してみましょう。そんなときに助けになるのが、スープ料理です。煮込むことで、流出しやすい栄養分をスープの中に溶け込ませることができます。
今日は、スープ料理についてお話したいと思います。
1.風邪予防に生姜
生姜は、殺菌作用や免疫力向上などさまざまな健康効果が期待でき、多くの栄養素が含まれています。その中でも、辛み成分であるギンゲロールは生姜に特有の栄養素で、末梢血管を開いて血流をよくする効果があります。薬味として使われることの多い生姜は、爽やかな風味と辛みで、体をぽかぽか温めてくれます。豚汁や味噌汁などにも生姜をプラスしてみると良いでしょう。
2.便秘解消にたっぷり野菜
野菜がたっぷり入った具だくさんスープは、食物繊維が豊富です。食物繊維には腸内環境を整える作用があり、便秘解消に役立ちます。冷蔵庫の残り野菜でも失敗が少なく作ることができます。動物性たんぱく質を含む肉や魚と共に、植物性たんぱく質を含む豆などを入れると良いでしょう。少量でも栄養素がとれて満足感があります。ミネストローネは、野菜とトマト缶があれば簡単に作ることができます。また、野菜は皮ごと使うと味・香り・栄養素の全てがアップします。
3.ダイエットに春雨
春雨は、低カロリー・低糖質なのでダイエットに適しています。また、食後の血糖値上昇がゆるやかな低GI食品です。春雨は糖質が中心の食品なので、たんぱく質・ビタミン・ミネラルをバランスよくとるためにも他の食材と組み合わせて食べましょう。良質なたんぱく質を含む卵とむくみの改善や高血圧予防になるわかめと一緒に食べるのがおすすめです。
生姜を使ったスープ料理を紹介したいと思います。
①にんにく(2片)はみじん切り、生姜(1片)は千切り、白ねぎ(1本)の白い部分は3cm程の斜め切りに、青い葉の部分は小口切りにします。
②手羽先(400g)は骨に沿って切り込みを入れて塩こしょうをします。
③鍋に手羽先・水(1000ml)・酒(大さじ3)・洗った米(大さじ3)・にんにく・生姜・白ねぎの白い部分・塩(少々)を入れ強火で沸騰させアクを取ります。ふたをして弱火で40分煮込みます。煮込んでる際もアクを取ります。
④ごま油(少々)を加え、味が薄い場合は塩を入れて味を調整します。器に盛り、白ねぎの青い部分を乗せて出来上がり。
※ねぎ・にんにく・生姜などの香味野菜は、味を引き立てるだけではなく、身体を温める作用があります。
藤垣風未
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株式会社フィロソフィア
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