OPEN

木~日曜

17:00 - 22:00

News Paper

ニュースペーパー

南界堂通信 秋号|第49号

南界堂茶会

南界堂茶会《報告・前編》

第18回は「中高年世代♂♂とロマンス詐欺」をテーマに、愛媛県を拠点に活動しているカラフルドットライフ新山賢さん、弁護士大畑泰次郎さんをゲストに迎えて9月16日に開催されました。ロマンス詐欺の実体を知り、どんな状況にある人が騙されやすいか、誰に相談したらよいかを考える機会になりました。

【ロマンス詐欺とは】


 SNSやマッチングアプリなどを通じて出会った者と、実際に直接会うことなくやりとりを続けることで恋愛感情や親近感を抱いてしまい、金銭等をだまし取られてしまう詐欺です。(警察庁 特殊詐欺対策ページより引用)マッチングアプリからLINEに誘導してやり取りするケースが多いようです。
 まず、新山さんが最近把握されたケースが紹介されました。20代の方。失恋直後にゲイ向けマッチングアプリで筋肉隆々のイケオジ画像の米軍兵士に話しかけられる。数回のやりとりのあと、LINEの連絡先を交換。「真剣な恋愛がしたい」「きみしかいない」などロマンチックな甘い言葉に夢中になり、やり取りすること二週間。イエメンに滞在しているらしい彼から「今度の長期休暇に日本に行くから、荷物の受取人になってほしい」と連絡が。2週間のうちに築かれた信頼関係から快諾し、軍の輸送会社を名乗るLINEアカウントを紹介され、彼に教えてもらいながら荷物受け取りの手数料支払い(なぜかiTunesカード限定)の手続きを進める。手続きがうまく進んだ旨を伝えた直後から彼の返信が遅くなったり、その内容も雑だったり、だんだん対応が冷たくなる。怪しいと思い国際ロマンス詐欺について調べると、自分のことかと目を疑うような被害例の数々。支払い手続きをキャンセル。すんでのところで実害を免れた。    
 騙された方は、ロマンス詐欺は言葉として知っていたが実際には役立たなかった。2週間もかけてやりとりした彼への愛着と信頼から冷静に判断できなかった。素敵な恋愛に舞い上がっていたとのこと。また、後から不審な点として・関係の急速な進展・頑なな通話の拒否・足のつきにくいプリペイドカードでの金銭要求・輸送会社と彼の返信のタイミングの一致に気づいたそうです。     
 次にロマンス詐欺4つのパターンが紹介されました。騙す側はやり取りのはじめにどういう出会いをもとめているか、どういった仕事をしているかと聞いてくることが多いようです。収入を見極めて、どういったストーリーをあてはめるか判断しているようで、組織的に騙しにかかっていると思われます。
(次号に続く)

【ロマンス詐欺4つのパターン】

①会いに行きたいけど、お金がない。送金して。

②一緒に暮らしたいから、まとまったお金を送金して。

③この投資でお金儲けできますよ。(セレブから投資の勧め「一緒に素敵な生活をしましょう」)

④空港に着いて、ちょっと高価なプレゼントを持ってきている。関税を振り込んでくれませんか。(急がせて冷静な判断ができなくさせる)