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南界堂通信〈夏号|第23号〉

南界堂茶会

第8回南界堂茶会「中高年世代♂♂と相続」

第8回は「中高年世代♂♂と相続」をテーマに行政書士池山美伸さんをゲストに迎えお話を伺いました。
テーマが相続ということもあってか、中高年世代のたくさんの方にご来場いただきました。

まず法定相続人のことが説明されました。配偶者と子ども(子どもが死亡している場合は孫→曾孫)がともにいない場合は親(親が死亡している場合は祖父母→高祖父母)が相続人に。さらに両親(祖父母→高祖父母)がともに死亡している場合は兄弟姉妹(兄弟姉妹が死亡している場合は甥姪)が相続人になるということでした。茶会では配偶者と子や孫がともにいない場合を考えていきました。

同性婚がない今、それに代わるものとして五つあがりました。いずれも配偶者と同様とはなりませんので、早めに考えておきたいことです。

第8回南界堂茶会「中高年世代♂♂と相続」
①養子縁組

相続の場面では一番強い権利がある(子は相続順位1、親は相続順位2)。法律的には「親子」の関係であってパートナーではない。

②任意後見契約

「財産管理」や「身上監護」を担う役割。互いに結び合うことでいざという時に備えるが、どちらかが死亡すると契約が終了するので相続の場面では役に立たない。相続に関しては「死後事務委任契約」を結べばある程度は役に立つ。

③遺言

自分の「財産」と「お墓やお供養」のことを誰に頼むかを書き記す。親が存命なら遺留分を請求される場合もある。また「お墓やお供養」は親族の意向を無視し難い。遺言には「自筆証書遺言」と「公正証書遺言」の二通りがある。自筆証書遺言は法律的に有効な書き方、保管場所で困ることがあり専門家(司法書士、弁護士)に相談するのがよい。公正証書遺言もスムーズに作成するには専門家に相談するのがよい。

④パートナーシップ証明

渋谷区の場合は「相互の任意後見契約」が前提でありある程度の効果は期待できる。それ以外の市・区では、国の法律のバックアップがないため、効果はあまり期待できない。

⑤その他

これをやれば大丈夫という答えはない。パートナーの親族との良好な関係を保つ、生前整理しておく(遺品整理は思い出しながらするので時間がかかる。自分の持ち物は自分で片づけておくのがよい)など。

 

また、死亡届については自治体の運用で親族がいる場合はその他の者の届け出を受けない場合が多いということで、その時がくる前にパートナーの親族との良好な関係をつくることが大切と感じました。来場者から、長年ともに暮らしてきたパートナーと任意後見契約を進める直前にパートナーが急逝。長年暮らした家から直ぐに引っ越ししなければならなかったが、親族と面識がありお骨を分けて頂いたというお話を伺いました。今のところ私たちでベターな方法を考えていかなければならない中、茶会が情報発信や専門家との関係づくりの場となるよう思いを強くしました。

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