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南界堂通信〈夏号|第27号〉

男朋友

広告代理店「株式会社日宣」の後藤峻介さんにインタビュー
映画『サタデーナイト・チャーチ ─夢を歌う場所─』
の関西宣伝を担当して

去る20月11日、distaで特別試写会を行った「サタデーナイト・チャーチ」。
実現にこぎつけた宣伝担当の後藤さんにお話をうかがいました─

MASH大阪(以下M):「サタデーナイト・チャーチ」という映画に出会われたのは?

後藤:関西に支社を置かない配給会社さんの多くは、宣伝機能がある広告代理店や宣伝会社に宣伝業務を委託するのですが、キノフィルムズさんもその配給の一つで、弊社ではキノフィルムズさんのほとんどの作品の関西宣伝を担当させて頂いております。そのなかでこの映画の宣伝を担当することになりました。

M:なるほど、後藤さんが惚れ込んで、というわけではない?

広告代理店「株式会社日宣」の後藤峻介さん

後藤:正直、他作品との兼ね合いの中で担当する事になったんですけど、いろんな人に相談して、LGBTコミュニティの人たちと協働すれば、SNSなどで情報が拡散していくだろうし、コミュニティを巻き込んだ広報活動をやってみようと。

M:distaで試写会をやってみようと思ったのはなぜ?

後藤:いろいろ調べているうちにdistaに出会い、「あ、ここは映画に出てくるサタデーナイト・チャーチと一脈通じているところかも、と思った。性的少数者に居場所を提供しているところなのかなと。」

M:なるほど。試写会をやってみて、いかがでした?

後藤:ここまで協力していただけるとは思っていなかったですね。チェーン展開もしているあるお店にポスターを貼らせてもらえないかご協力をお願いしたら、「性的少数者を全面的に応援しているって思われたら…、まだ会社としての方針が…」とやんわりお断りされたこともあったので。

M:ポスターを貼ることが「全面的に応援する」ことになっちゃう?!

後藤:そうなんです。そんなこともあったので、MASHさんのアウトリーチに参加させてもらい、堂山とミナミのバーを回れたのはとてもうれしかった。うれしかっただけでなく、お店を一軒一軒回ってチラシを配るという、広報活動の原点を見させていただいたという意味で勉強にもなりました。

M:アウトリーチは広報活動の原点だと。

後藤:そうですね。弊社でもポスターやチラシを映画館近くの飲食店などに設置して頂いているのですが、最初の設置確認が取れれば後は定期的に郵送という形になってしまっており、なかなかお店の方と直接お話しする機会を持ってないのが現状です。でもやはり直接自分の手で持って行って、その作品の良さを直接お伝えする。理解・信頼を得たうえで宣伝にご協力頂くというのは非常に大事な事だと、改めて感じました。

M:なるほど。LGBTの映画を担当してみて、いかがでしたか?

後藤:そうですね、 LGBT特有の問題というのもあったけれど、思春期の青少年のアイデンティティの確立と自立への模索という普遍的なテーマがあり、そうしたテーマがポジティブなかたちで展開されていて、とてもいい映画に仕上がっている。明日に向けて背中を押してくれるような……

M:その通りですね。ゲイ関連の映画は当分これでおしまい?

後藤:いえ、数年前に母親の後を追うように自死を選んだファッションデザイナー、アレキサンダー・マックイーンのドキュメンタリーフィルムがあります。また協力をお願いしたいところです。

M:ぜひ協力させてください。今日はどうもありがとうございました。

MASHからのコメント:男性女性問わずモテる事は嬉しいと語る後藤さん。以前ある洋画のお歴々三人が来日しアテンドしたのですが、その中の一人がゲイの方で、一緒にアメリカに帰らないかと誘われたという逸話も披露してくれました。(笑)

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